店員がパラグアイ人ってこと以外、日本となんら変わらないお店です。
パラグアイ 観光よりも 日本食(けんぽこ、心の句)
2009.08.04 【エンカルナシオン / パラグアイ】
思い出深いアルゼンチンを後にして、8月3日19時発の夜行バス(130ペソ)で15時間ちょっと、到着しましたエンカルナシオン(パラグアイ)。
ここに来るのは約半年振り、2回目です。
以前はここからアルゼンチン北部ウマワカ渓谷を目指すために立ち寄ったのですが、今回はブラジルビザ取得のためにやってきました。
ブラジルビザの取得は往復航空券の提示などの条件があって何かと面倒が多いのですが、エンカルナシオンの大使館では簡単に取得できるんです。
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■場所:バスターミナル裏側30mほど。 ブラジル国旗が見えます。
■必要な物:
  ・写真1枚
  ・パスポート(有効期間半年以上)
  ・ビザ代 300,000グアラニー(≒60USドル)/人
   ※他通貨は不可、料金先払い
  ・クレジットカードの提示(見せるだけ)
のみで簡単&楽にブラジルビザが取得できるます。
しかも90日間のマルチビザ(期間内なら何回でも出入国できる)を発行。
■受付:平日 9:00〜14:00
午前中早めに行けば、午後には発行してくれるようです。
※私達の場合、11時過ぎに訪問したら、翌日11時に受け取りになりました。
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いろんな場所で入国ビザを取る度にいつも思うんですが、何で場所によって申請の条件が全然違うのか。
有効期限や入国回数、必要書類など、ビザ申請する場所が違うと全然違う。
世界各国、必ずどこかに申請が楽な大使館があるお陰で楽チンにビザが取れて助かっているんですが、 日本大使館だと世界中どこでも、申請者の国毎に条件が決まっていて、その条件に従ってのみ入国ビザを発行する気がしますが、どうでなんでしょ?

●エンカルナシオンに来たら日本食
ブラジルビザ取得が一番の理由ですが、他にもエンカルナシオンに来た大きな理由があるのです。
それは、日本料理屋『広島』へ行くこと。
パラグアイには戦後多くの日本人が移民しており、大体の都市に日本食屋があるんですが、エンカルナシオンでのイチオシのお店は誰がなんと言おうと『広島』で間違いなし!

このお店、前回エンカルナシオンに来たときに、ゆにぷろ夫婦と行ったお店なのですが、日本のお店と比べても、かなり美味しい日本食が格安(※現地の物価で考えれば高いですが)で食べられるのです。
前回の詳細はひろみんブログ:すき焼き、万歳!を参照してください。

その時、あまりにも感激して『このすき焼きを食べるため、ブラジルビザを取りがてら、また必ずエンカルナシオンに戻ってこよう!』と心に決めておりました。

思い起こせば、外食したのは3月中旬にタビゴコローズ夫婦とブエノスアイレスで食べ放題行った以来、実に4ヶ月半以上ぶり。
パタゴニアや上野山荘での生活は全て自炊だったので、お店でご飯を食べること自体にワクワクなのでした。

ビザの申請済ませて、早速お昼に『広島』へ。
牛刺し、茶碗蒸し、すき焼き(二人前分)を注文、飲み物はビールとコーラ、これ全部で54,000グアラニー(≒約11USドル)。
現地の物価にすればかなり高いご飯だけれど、こんなときは日本円換算。

エンカルナシオンは以前に観光済みだし、4ヶ月ぶりの長距離夜行バスで疲れたしで、 お腹いっぱい、幸せいっぱいのお昼のあとは宿に帰ってお昼寝をすることに。
爆睡すること4時間程、目覚めたときには既に空は暗くなっていましたが、寝ていただけなのでお腹はまだ満腹状態。
しかしここを逃すと、当分こんなに安くて美味しい日本食を食べられない。
苦しいお腹を抱えつつ、夜の開店時間にあわせて『広島』にGO!
満腹状態でも、美味しそうな写真付きメニューを見ると心ウキウキで、あれこれ食べたくなるから不思議です。
とろサーモン巻き、たぬきうどん、海鮮&野菜盛り酢(計42,000グアラニー≒8.3USドル)を頼み、お腹がはち切れそうになるまで詰め込んだで、もう思う存分、というか食べ過ぎて気持ち悪くなるくらい日本食を堪能した、エンカルナシオンなのでした。

これでブラジルに向け、エネルギー充填120%。

この後は、パラグアイをさっさと移動しブラジルのボニートに向かいます。

盛り酢、とろサーモン巻き
日本じゃ珍しくもないものですが、二人して感涙でした。


沢山の思い出をありがとう!!
さよなら、上野山荘
2009.08.02 【ブエノス・アイレス / アルゼンチン】
世界最南端の町:ウシュアイアは上野山荘で約4ヶ月、119日間の管理人生活を終え、7月31日に飛行機で一気にブエノス・アイレスまで移動しました。
バスなら乗り継ぎ合わせて60時間程掛かる距離を3.5時間で到着。
やっぱり飛行機は楽チンでよいものですなー。
でかいブラジルも飛行機で移動だ!
つうことで、ようやくネットが自由に使えるブエノス・アイレスにて、ブラジルでの情報を集めつつ、次はブラジルビザ取得の為だけに再度パラグアイを目指します。

●さよなら上野山荘
ウシュアイア出発の3日前から、大雪のせいか完全に衛星放送が映らなくなってしまいました。
シーンとした部屋で、綾子おばあちゃんと終日お話して過ごしましたが、おばあちゃんが何回も「31日には二人とお別れだねぇ。寂しいねぇ……。」とションボリ言うので、出発することがとても心苦しく思ったり。

出発の前日のお昼時に「TVも映らないしビデオでも観ようか」と綾子おばあちゃんの提案で、おじいさんが好きだったという"男はつらいよ"の第1巻から上映会が始まりました。
ご存知のとおりの人情話なので、益々おばあちゃんとのお別れが心にチクチクしてきます。
第1巻〜3巻を観ながら、けんぽこは寅さんのマネをし、ひろみんはさくらのようにお茶を入れ、沢山笑って過ごしました。

最後の夜は、たこ焼き!おばあちゃんと一緒にコロコロしながら焼きました。

そして出発当日。
朝起きてからベッドを片付けていると、愛犬トゥルーチャは私達が出発するのが分かったようでずっと足元に絡みついてきます。
ああ、なんて可愛いんだっ、そしてトゥルーチャほどに人懐っこくて賢い犬は今まで会ったことがない。
上野山荘での生活は、トゥルーチャのお陰で益々輝いた日々になりました。

午後発の飛行機だったのですが、早くに出発準備を整えて、朝からおばあちゃんと一緒にゆっくりと過ごすことにしました。
私達の足元にはトゥルーチャがピッタリとくっついておりました。

相変わらずTVは映らなかったので、引き続き『男はつらいよ』上映会を開始。
日本のTV放送を録画したビデオが沢山あって、その中から適当に選んだのは『男はつらいよ 寅次郎 春の夢』、第24作目らしいです。
私達の出発30分前、映画の最終シーンで登場人物が言った台詞が「一生の幸せな思い出となりました。ありがとう。」、そしてビデオ終了。
けんぽこがマネして「ウシュアイアでの思い出は、一生の幸せな思い出になりました。おばあちゃん、ありがとう!」。
それに答えて、「こっちがありがとうだよ。本当の家族みたいにいい思い出が沢山出来ましたぁー。」とおばあちゃんがニッコリ。

偶然にも、最後の最後に寅さんのこの24作目を選んで良かった。
偶然は必然という言葉があるけれど、悪いことは置いといて、良いことは全て偶然ではなく必然なんだと思いたい。

私達が世界一周をしたのも、沢山の人々と出会えたのも、上野山荘の管理人をしたのも、最後の1週間はアルゼンチンでニュースになる程の10年ぶりの大雪が降ったのも、その雪で衛星放送が観れなくなったのも、寅さんのビデオを観ることになったのも、最後の最後の台詞が「一生の幸せな思い出となりました。ありがとう。」だったのも、全て偶然ではなく必然。
上野山荘の4ヶ月間は、きっと私達の人生に必然な出来事だったんです。

そしていよいよ出発、玄関でハグして握手、おばあちゃんの柔らかい細い手が離れません。
手を離すと同時に「がんばって長生きするから、今度は子供を連れてきてよ!」とおばあちゃん。
その横でトゥルーチャは余所見もせずに私達を見つめていました。

もちろん、いつか子供を必ず連れてくるから、ずっとずっと元気でいてください。
今回だって奥さんを連れてくるって約束して新婚旅行でやってきたんだし、次も必ず来ます。
トゥルーチャも旅行者に沢山可愛がられて元気に過ごすんだよ。

さようなら上野山荘、さよならトゥルーチャ、さようなら綾子おばあちゃん、とてもとても楽しい、沢山の一生の思い出をありがとう。


可笑しく楽しく素晴らしい日々をありがとう!