天空の城
2007.08.09-12
やってきました札達(ツァンダ)の町。
アリの宿で一緒だったフランス人Xavier(ザビエル)、アメリカ人Kevin(ケビン)、私達、同乗した中国人女性とで、アリからミニジープ1台チャーター900元(1人180元)で約6時間で到着しました。
移動中の景色は美しく、途中川をジープで渡ったり、野生の山鹿(?)の大群に遭遇したりで時間が経つのが早い早い。
ツァンダの町に近づくにつれ、山が雨風に侵食されて出来た"土林(トリン)"と呼ばれる山だらけに。
その眺望はグランドキャニオンにも劣らずの大渓谷。
土林の中を通り抜けていきます。 奥に見えるのが土林。
(Photo by Xavier.)
その土林の間を抜けると何も無い所に、いきなりポツンと町が現れます。
そして大通りが一本だけの小さな町ツァンダへ到着。
インターネット屋があるのにビックリ!(値段は他所の3〜4倍の8元/1時間)
現地人は携帯で話していますし、やるな中国!
僻地といって侮れません。

●ボリまくりの西チベット
到着の翌日(8月10日)に、これまたツァンダに来た同じメンバーでグゲ遺跡に行ってきました。
前日、中国人旅行者3人と我々とで車をシェアする話をしていたのに、中国人3人は他の中国人達と行ってしまいました……むぅ。
仕方が無く11時過ぎから車探し。
夕日が見たかった(結局曇ってて見れませんでした。涙。)ので「夜10時まで」と言うと、どいつもこいつも400元,500元と吹っ掛けてくる始末。
朝9時から夕方5時までで200元でチャーターできるので、かなり足元見られてます。(距離と物価を考えると200元でも高い)

結局、まともな金額提示は一台も無く、昨日乗ったジープをチャーター。
これまたバカ高で一台300元也。
5人でシェアで1人60元(約1000円)なので皆OKするも、暴利な金額に「Fucking Chinese!」とザビエルが怒りまくりでした。
※中国で唯一"西チベット"だけが、移動に関して外国人料金があり、外国人は中国人の1.5〜2倍の値段提示&値引き交渉ほぼ不可。移動手段がない弱みにつけ込まれます。

町から山道をジープで約40分、グゲ遺跡手前の道路ゲートに到着です。
このゲート、正規のものなのか不明ですが、地元民が寄ってきて「車に乗ってグゲ遺跡に行くなら1人30元払え」と言ってきます。(※本当は車一台30元らしい)
何を言っても「1人30元払え」と言ってきます。
ジープの運転手も知らん振りで、ここでまたザビエル激怒。
歩きなら無料なので全員車を降りてグゲ遺跡まで30分程歩いて行きました。

これから先のチベット移動もこんな調子で外国人料金なのでしょう……。

●その辺の世界遺産よりも凄いぞ "グゲ遺跡"
チベットの奥地、標高4000m位のまさしく僻地にグゲ遺跡はあります。
500年前に滅びた王国跡地、こんな僻地に建てられた背景は分かりませんが、山を削って作られた遺跡は風化していてもなお大迫力でそこに存在していました。

マチュピチュが「空中都市」ならば、グゲ遺跡は正に「天空の城」
天空の城:
「人がアリのようだ。」とは某氏のお言葉。
遺跡の入り口周辺はガイド付で、鍵が掛けられた扉の奥の仏教画や仏像などを案内してくれます。
描かれた仏教画や仏像は"文革"によって破壊されたものが多かったのですが、残っているものから在りし日のその美しさを想像できます。
写真撮影禁止なのでこっそりと撮影するも、暗過ぎて全然写りませんでした。
仕舞いには、ガイドに見つかり怒られる始末……。

ガイド終了後は遺跡奥へ自由に散策です。
崩れた壁や階段を登り、遺跡の頂上へ向かいます。
あちこちとウロウロしていると、とある隅の方に小さな鍵付きドア発見。
少し隙間があったのでカメラを突っ込み写真を撮ると驚きの画像が!!
隅っこに小さなドア発見!
ドアの隙間にカメラを突っ込み撮影中。
そこには、ガイドに連れられて見た壁画よりも何よりも美しく、ほぼ完全に当時の絵のまま残っている壁画が隠されていました。
ここを公開していない意図は不明ですが、間違いなくグゲ遺跡の中で一番美しい壁画。
偶然にも発見、そして多分、殆どの人が知らない壁画。
細かな線も色も全てキレイに残っています。
袈裟を被っていない長髪の僧のみ顔が削られています。
(Photo by Kevin.)
壁一面に色彩豊かな宗教画がビッシリ!
グゲ遺跡の中で一番美しい壁画と思います。

「大変なものを発見してしまった、どうしよう。」

是非、一般公開して欲しい仏教画でした。 って、結構メジャーだったりして?
チベットのガイドブックが欲しい今日この頃です。

「只今、世界遺産登録申請中!」らしいですが、グゲ遺跡なら間違いなく世界遺産になると思います。
しかし世界遺産に登録されれば、今のように好き勝手に歩いて、よじ登って、あれこれと触って堪能することが不可能になることでしょう。
今のグゲ遺跡に来れて本当にラッキーでした。

聖地1つめ、大堪能!!!
(ツァンダの町はグゲ遺跡以外にも見所ありで大満足☆)
(8月28日追記: 実際は三大聖地で『グゲ遺跡』は聖地ではないとの事でした)

グゲ遺跡の絶景は、想像を遥かに越えるものなのでした♪
しばらくは他の遺跡に感動できないかも?
グゲ遺跡をいろいろな角度から。
階段を登るケビン(左)とザビエル(右)
2人のお陰でとても楽しいグゲ遺跡の観光が出来ました。感謝!
あまりのスゴサにひっくり返って、飛び上がりました。

●おまけ
遺跡の中の落書き。 ノーコメント……。
「FREE TO TI●ET」:
世界遺産認定の際には中国政府に削られることでしょう……。
(Photo by Xavier.)

●おまけ その2

ツァンダにある超市(スーパーマーケット)のビニール袋は、なぜか京都の「ホームセンター コーナン」の袋。
由香姐さん(京都在住の旅行者)の「この袋は間違いなく日本のと同じモノや!」との証言あり。
もしかして、ツァンダのお店はコーナングループ!?
んなワケないから、中国で生産しているものが横流しされているんですね、多分。
こんなチベットの奥地で"ホームセンターコーナン"の袋が使われているとは、コーナングループの誰一人として知るまいて。
しっかりした袋で使いやすいです、 ありがとうコーナン!!
(※他のビニール袋はよく破れる)
毎日がお得値!
ちなみにツァンダの超市は、定価の1.5〜2倍程高いです。(僻地価格)


公安に行ってきました
2007.08.07
アリに着いた翌朝、公安に出頭してきました。
非解放区を許可証なしで移動した事への罰金を支払うためです。

この罰金、ネパールへ抜けるだけなら無視できるのですが、

私達は、
   1. これから行く非解放区への旅行許可証の入手
   2. ビザが8月9日に切れるので、更に1ヶ月延長
が必要なため、出頭して、泣く泣く罰金の支払いなのです。

公安は手慣れたもので「はいはい、罰金と許可証ね。この紙書いて。ビザも延長?はいはい、OK。許可証、行きたい場所を全部書いてね。全部で510元ね。(英語)」と非常にスムーズ。
罰金300元、許可証50元、ビザ延長160元の合計510元(約8000円)(1人分)。
"許可証"と"ビザ延長(2回目)"合わせて30分程で発行してもらえました。

許可証は有効期間は1ヶ月貰えず、8月30日までの3週間程。
(※大金(ダオチェン)で申請した許可証は手書きでなんと無期限!しかも罰金込みで300元!! アリにてチャリダー・ヒロ氏保有の実物を見ました。)
無期限旅行証:
赤丸の箇所、無記入。
ビザは申請日から1ヶ月貰えたので9月6日までチベット(中国)に滞在OK。
アリの公安は素晴らしい!
公安政府処罰決定書:
これ一枚300元
これで誰にも文句を言われず、自由にチベットを旅行できます。

行くぜ、チベット四大聖地!!
(8月28日追記: 実際は三大聖地でした。))

チベットへの道 その2
2007.08.05-06
3日の発車予定が一日伸びて、4日の24時45分にバスは発車。
三宝商店のオヤジは、アリまで35時間、6日の11時にはアリに着くと言う。

乗客は満員で通路にもマットを敷いて寝る状態であきらかに人数超過。
私達の間にも若いチベタンが寝転びます。
隣同士でイチャイチャと思ったら邪魔モノが。。。むぅ。

●予想外の足止め
出発して4時間後、出入境管理ゲートの前でバス停車。
時刻は午前4時45分。 トイレに行って爆睡し、午前9時過ぎに目が覚めるもバスはまだゲートの前。
外を見るとゲートは閉じたままで他のトラックやジープも足止めされている。
出入境ゲートをこっそり撮影
ゲートには軍人が何人も居るのにゲートを開ける様子が全然無い。
仕方なく車内でゴロゴロ、ゴロゴロ。。。。お昼過ぎた頃、突然車内に軍人が現れ「全員外に出ろ。身分証明書を見せろ。」と大声出してます。

「あ、ヤバい、旅行許可証無いよ……」と思いつつ、バスを降りつつ中国人を観察すると身分証明書を見せに行かない中国人発見。
私達も真似してゲートから離れて待機、他の外国人旅行者もゲートには行かず、離れて待機。
外国人軍団は見た目ですぐに西洋人と分かる(アメリカ/イギリス/フランス人)し「全員追い返されたらヤバいなぁ.....」と焦りましたが、誰も何も言われず、ひと安心。
何のチェックなのか分かりませんが、外国人はOK。 謎です。

結局、午後2時30分にやっと出発で、約10時間の足止めとなりました。
その後、2時間程進むもまた通行止めで、今度は2時間半の足止めです。
都合12時間半の足止めとなりました。(この後は足止め無し)
"軍隊の演習&移動に伴い通行止め"だったのですが、なんとタイミングの悪いこと。

●高山病で倦怠感、発熱、頭痛
この2回目の後あたり(走行時間7時間後頃)から高山病の症状発生!
倦怠感、発熱、頭痛、トイレ休憩で外に出るだけで息が切れてフラフラです。
ぐったりのひろみん
用意したブドウ糖の水割り、レッドブル(栄養剤)の水割り、高山病の漢方"紅景天"のお湯割りを飲みつつ、高山病を耐えました。
大量の水(7リットル用意しました)とブドウ糖と栄養剤と紅景天が無かったら、どうなっていたことやら。
"紅景天"様
漢方原材料をお湯割り、成分抽出。
紅景天様には、何度助けられたことか!
これらのガブ飲みが効いたようで、2人とも夜にはかなり楽になりましたが、深夜になり標高5000mを越えてくると、寒いし道はガタガタで揺れが酷いしで再び症状悪化。
車内も高山病の人間続出で上段のおばさんが窓の外へ嘔吐して、ひろみん横のガラス窓がゲロまみれに。
うーん、窓が開けられない……。

その後も、ひたすら水分補給をし続け、耐え続けました。
頭痛が辛く、素晴らしい景色に感激する余裕もなく感動少な目。涙。
移動中の山々:
標高4000〜5000m。 標高が高いので雲に手が届きそう。
日土(ルトク)の湖:
標高4000mくらいにある湖。 すごくキレイ。 でも景色を楽しむ余裕無し。。。

「ああ、アリの町だ!」と、アリの町が見えたときの感激は言葉に出来無い程で、景色よりも何よりもずーっと感激したのでした。

8月6日午後8時45分、44時間の移動がやっと終了しました。
12時間半の足止めがなかったら、もっと楽だったかも?


チベットへの道 その1
2007.08.01-04
先にチベットへ向かった"さっちゃん"(度々再会している世界一周中の女性 )から「アリ(チベットの町)へ向かうバスは3,4日に1便」との情報を得て、とりあえずそのバスが出る叶城(イエチョン)の町に向かうことに。
相変わらず風邪は治らず、ゴホンゴホンと咳が止まらないまま8月1日にバス移動。
カシュガルから叶城(イエチョン)へは灼熱の大地をエアコンなしのバスで4時間半。
そこから更に"アリ行きのバス"がある零公理(リンゴンリー )(アーバンとも言うらしい)へ30分程の合計5時間程の移動です。

「うー、風邪が悪化するー!」と恐れていたものの、ココ連日のハードな移動のお陰で全然苦痛を感じず、逆に「暑いけど、楽チン☆」とゴホゴホいいながらも「いやー、今回は楽な移動だねぇ」と2人して大喜び。
慣れってスゴイよね。。。。。

●外国人は金を出せ!
アリ行きのバス発着所に着き、とりあえず発着所の傍にあった「西域招待所」に行くも空き部屋なし。
発着所の2階にあった宿で1人1泊30元で宿決定。
しかし水道も出ない(=トイレが流れない)宿でした……。

チケットを売っているのは「三宝商店」という店で、発着所にある小売店。
どうやらここが寝台バスのオーナーの模様。
バスチケットの値段を聞くと800元といってくる。
ここのオヤジはかなり手ごわく、全く値引きしない。
カシュガルで"中国人は450元、外国人は800元"と聞いていたので「中国人には450元で売るんでしょ」というと、当たり前といった表情で「お前らは外国人だ」といってくる。
確かに外国人が叶城からアリへ行くのは違法だけど、乗せたバスが責められることも無く、うーん……。
バス発着所の20m先から
外国人には"非開放地域"になります。
あーだこーだと30分程交渉&「自分は韓国人」と偽って、やっとのことで前方下段(一番良い席)を1席650元、2人で1,300元で購入。
「韓国人は三国人、我々の仲間だ、値引きする。」だそうです。

ちなみに他の外国人旅行者は800元払って一番後ろの5人並びのギュウギュウの席の上・下段(一番悪い席)でした。
日本人と言っていたら、いくらでどこの席になっていたのやら?
うーん、何だかなぁ……。

アリへ行くにはここを頼るしかないので、言いなりなのが悔しいっ!
中国に入って、初めての外国人料金設定なのでした。

人の足元見てると、いつか自分が足元すくわれますよ!!
アリ行きバス発着所:
ビーチパラソルの店が「三宝商店」
この店のお陰でチベットinできますが、暴利は勘弁して!!
店の全商品、お値段150%増しです……。
バスは結局8月4日に発車。
3日間、バスの発車を待ちぼうけたのでした。
今の時期は、どうやら4日に1本のペースのようですよ。