バックウォーターツアー! | ||||||||||||||||||||||||
2007.11.27-28
南インド、ケララ州のイチオシ観光『バックウォーターツアー』 ツアーと言ってもタダ単に船で椰子の木に囲まれた水郷地帯を移動するだけ(昼食休憩あり)なのですが、なかなか素敵な移動でした。
船は4社で共同運航をしているようで、チケットはアレッピーのどこで買っても誰から買っても同じ船になるようです。 なので発着所近くにある「D.T.P.Cオフィス」で買うのが一番確実と思います。(価格:300ルピー。途中乗り降り自由。有効期限無し。)
大都市ですら滅多に見ない大きさです。 なのに、椰子の木しかない場所にいきなりビル。 「もしかしてあれがアムリタプリ?」と船員に聞くと「Yes」の返事。 『これは面白そう!』と勢いで、船を止めてもらって下船しました。 しかし、私達以外は誰も降りなかったので、もしかして失敗? むむむっ? 降りてから判明、なんとこの建物こそアシュラム(修行所)で宿泊施設はここしか無いのでした!
●アンマとその協力者達 今回ここに来て初めて知ったのですが、インドだけでなく世界的に有名な女性アンマさん。 彼女はヒンドゥ教徒なのですが、彼女の信じる神様は"愛"とのことで、全ての生物を平等に思い、民族・宗教の関係無しにインドを中心に世界中で慈善事業("マータ・アムリターナンダマイー・マート"と言う世界規模の非営利組織がある)を行っています。 アンマさんの有名な活動として、彼女に会いに来た人を誰隔てなく話を聞き、ギュッと抱擁する事があるのですが、抱擁の儀式(ダルシャンというようです)には何万人もの人間(時には動物も)が会いに来るらしく、全員を抱擁し続けるのは非常に大変な事だと思います。 その彼女の指示の元、非営利組織が世界中で慈善事業を行っており、その資金力は莫大なようで、活動規模が物凄い。 説明が間違っていると何なので、興味のある方はこちら(日本語のホームページ) 「世界を救えるのは宗教でも何でもなく愛のみ。」と言うのにはビックリ。 そんな彼女なので信仰の対象になっており、神様として崇められているのですが、当の本人は「神様でもなんでもない」と言っているようで更にビックリ!! へー、こんな人がインドには居るのね! インド嫌いの日本人(けんぽこ)も本当にビックリの方なのでした。 私達が降りた場所は、そのアンマさんの本拠地。 民族と宗教を越えて奉仕を行うその姿勢に賛同した協力者が世界中から集まる場所だったのです。 皆、全身白い服を身に着け、物静かに瞑想したりアシュラムでの奉仕活動をしたりと、旅行気分で来た私達は浮きまくり……。 「ヤバイ所に来ちゃったね、どうしよう?」と顔を見合わせたのでした。 ●意外にも快適!? アムリタプリのアシュラム 受付でパスポートを預け、宿泊の申し込み。 1人1泊150ルピーで3食&2回チャイ(インド紅茶)付き。 普通は他人と相部屋のようなのですが、私達は夫婦なので一緒の部屋で貸切にしてくれました。 しかもラッキーな事にアシュラムで一番高いビルE棟の最上階の16階! 部屋は狭くて簡素な作りでしたが、非常に清潔感があり、マットを敷いてそこに寝るスタイル。 アシュラムにしては良すぎです。
ビルの端にあるテラスからは180度、地平線まで続く椰子の木で、こんな景色見たの初めて! 超高級ホテルですら、ここの絶景に勝る所はなかなか無いのでは?
これはもう長期滞在しかないっ!と大興奮。 しかし、一泊した翌日の朝、無料のご飯を食べに行った所で熱心な協力者(西洋人)に声を掛けられ、ちょっと希望しない方向に……。 それは「奉仕活動をしませんか?」と言うもの。 事実、アシュラムの運営は奉仕活動で成り立っており、奉仕活動無しには存続は難しいのだと思います。 「アンマの思想の元、奉仕活動をしてみませんか?」とお誘いを受けると断りづらい雰囲気です。 無神経なけんぽこが「今日は予定があるから無理。また明日ね。」と答えると「それじゃ、また明日!」と爽やかに去っていきました。 ここに居るほとんどの人は奉仕活動をしているし、やはり旅行気分で来た私達とは全く違う……。 そして午後、アシュラムのカルチャーセンターで周辺のバス事情を聞こうと訪れたら、そこに日本人女性が居ました。 「ここに来て2年。日本で言う出家のような感じです。」と語る彼女は、アンマさんの奉仕の心に惹かれて出家(?)し、このアシュラムに住んでいました。 話を聞くとアシュラムにはもう1人日本人が住んでいて、その人は7年も住んでいるとの事。 「日本人が来るのは年に数人」との事で、私達との日本語での会話を楽しんでくれたようですが、そんな彼女もやんわりと「奉仕」を進めてきます。 "奉仕の精神"は非常に素晴らしく頭が下がるのですが、私達にはちょっと……。 部屋は居心地良いし、何でもあるしで長居しようと思っていましたが、やはり申し訳なくて何となく居心地が悪く、次の日の朝に出発する事にしました。 途中下船した船のチケットは何日でも有効なので夕方来る船に乗ってコーラムに移動でも良かったのですが、朝にアシュラムの裏からバスが出るのが分かったので、船のチケットを捨てて翌朝早々に出発しました。
気が向けば奉仕活動も是非! そして日本人滞在者の方とのお話も。 アムリタプリのアシュラムは、私達にとっては少し不思議な空間なのでした。
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これが南インドというものか | ||||||||||
2007.11.22-25
南インドへようこそ!ってな感じのコーチンに来ました。 ここは観光として特にコレだっ!というものは無いのですが、コーチンにある半島の"フォートコーチン"という場所に滞在し、島周辺をブラブラ散策しつつノンビリと4泊。 その昔世界史で習った"バスコ・ダ・ガマ"のお墓がある教会があったりして、ポルトガル文化の匂いが今なお残る町で少しインドじゃないような感じを満喫したのでした。 ●インドらしくない? インド初のビーフカレーを食べました♪ あまり期待していなかったのですが、これが予想を裏切る美味しさ! ちゃんと牛肉の味してます、ビーフ、ビーフ、ヒャッホー!! デリーでステーキを食べた時は冷凍し過ぎでボロボロになってた不味いお肉で値段も高かった。 その時は「やっぱりインドで牛肉はダメか……」と思ったものです。 しかーし、こちらのお肉は新鮮! お肉屋さんにキレイな色の活きの良い牛がぶら下がってましたし! 町の大衆食堂で"煮込まれて柔らかくなったビーフカレー"が食べられるとは シ・ア・ワ・セ。 ということで毎日ビーフカレーを食べまくり。 ああ、牛肉って美味しいね!! ところで、北インドではどこにでもいた野良牛を全く見かけなくなりました。 たまに1,2匹見かけるものの、それは飼い牛で首輪&鼻輪付き。 もしかして、野良牛はみんな食べちゃってますか!? 野良牛を見ているだけでかなり癒されますが、あちこちにフンをしまくり道路に寝そべる野良牛って結構邪魔だし……捕まえて食べてるでしょ? 野良牛ならタダで手に入るしね!? ●ヒンドゥ教=??? 宿のおじさん曰く「ここはキリスト教徒とイスラム教徒が殆ど」だそうで、確かに町にあるのは教会ばかり。 牛を食べるのも、牛がいないのも、ヒンドゥ教徒がいないからですね。 その為かどうかは分かりませんが、ここの商売人は他と比べて非常にマトモで、あのウザいリキシャですらメータで走るし、メータを嫌がってもあまりボッた値段交渉をしてきません。 むしろメーターで走るより安い場合もあったり。 「メーター使ってね」「ダメだ15ルピー.だ!」「え?(安っ!)じゃ、じゃあ、それで!」って、こっちがビックリ。 単に向こうがおバカさんなのか、親切なのかは謎ですが。 インドらしくないインド、Very Good!! ヒンドゥ教がないだけでこんなに町や人の様子が変わるとは……。 良い悪いはさておき、『ヒンドゥ教=インドのゴタゴタの元凶』と思った町なのでした。
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世界一美味しいチキンカレー発見! | ||||||||||||
2007.11.19夜-21
アウランガーバードからハイダラバードを経てコーチンへ。 アウランガーバード⇒ハイダラバードへは、寝台列車で11時間の移動。 出発が夜中だったので、乗車するなり就寝でグッスリ。 ハイダラバード⇒コーチンは寝台列車で26時間、こちらは途中ハプニングもあり疲れました。 ●ハイダラバードは大都会 11月20日午前10時過ぎ、ハイダラバードの鉄道玄関駅の"スカンダラバード"に到着し、駅を出てみてガッカリ。 大都会すぎるというか町がゴミゴミしていて全くピンと来ません。 こりゃ観光するまでもなく直ぐに移動決定!! と思ったもののコーチン行きのチケットは2日後まで満席でした。 途中駅までで良いからチケットは無いかと窓口でアレコレ聞いていると係員が『緊急時の座席確保の方法がある』との事。 それは、『お金を余分に払うこと』って、 さすがはインド! どういった仕組みなのかサッパリ分かりませんが、お金を余分に払えば満席時でも確実に席が確保できるのです。 お値段1人150ルピー(450円)と日本円で考えればお手頃。 ※ちなみに150ルピーあれば安宿に1泊できます。大衆食堂でのご飯は1人30ルピー程度。 こうなりゃ、早速、お金で解決♪ 座席は少しだけ離れた場所になりましたが文句は言えません。 先程までの『満席』の話は無かったように、あっさりと翌日のチケットを確保出来ました。 コンピュータ発券のチケットには『緊急用』との表記もあり、余分に払った300ルピー(2人分)も明記されていて騙されている訳でもなさそう。 実際の座席は"普通の車両"の"普通の場所"だったので、きっと誰かが買っていた席なんだと思うのですが……。 地獄の沙汰も金次第とは言うけれど、インド旅行も金次第!? さて、チケットを確保したので次は宿探しです。 スカンダラバード駅前は、何故か外国人は泊められないという安宿が多く、宿を探すのに苦労しました。 インドで「外国人はNG」というのは初めてでしたが理由は謎のままです。 「なんで外国人は泊められないの?」と聞いたら「インド人じゃないから」とスゴイ回答。(笑) そんなこんなで1時間半以上探し歩き見つけた宿は350ルピーの中級宿。 インド入国以来初めて"領収書がプリンター印刷"で「おー、スゲー、ちゃんとしているよ!」と感激したのでした。
しかしお風呂にシャワーは付いて無く、水道の蛇口のみでバケツに水を溜めて浴びる方式で当然お湯は出ず。 ああ、この辺が変だよ、インドの宿。 ●ハイダラバードの世界一の逸品 町近郊には観光スポットもあったのですが、観光はせず町を少し歩いたのみで終了。 ここで『インドで1番美味しいチキンカレー』を発見しました。 日本でもココほど美味しいチキンカレーを食べた事がありません。 つまりは私達にとって『世界一美味しいチキンカレー』との遭遇! あまりの美味しさに、私達は昼、夜、朝と3食連続で食べました。 こんな所に世界一のチキンカレーがあるなんて……ハイダラバードに行くことがあれば是非、お立寄りあれ♪ 場所はスカンダラバードの駅を出て正面まっすぐにある細い通りを30m程進んだ右側。 現地人で込み合っていたので、駅前で現地人に聞けばすぐ分かる? ここを知っている旅行者はきっと誰もいないはず。 超穴場です!
●ハイダラバード⇒コーチンの移動でハプニング 私達の寝台席(横側上段席)に登り、ゴロゴロしているインド人が居たのですが、時間は夕方だしそのまま何も言わずゴロゴロさせていました。 そして夜。 電車内で夕食も済ませたので、あとは寝るだけとそのインド人を退かそうとした所、狸寝入りを始めました。 叩いても引っ張っても寝た振りをして寝台から降りません。 仕方が無いので、ちょうど通りかかった車掌に相談。 こっちは他人よりも150ルピーも余分に払っているんですから、その席をチケットが無いヤツに居座られちゃいい迷惑です。
それでもオヤジは狸寝入り。 すると正に文字通り"叩き起こし"て「チケットを見せろ」と車掌。 やはりオヤジは寝台チケットを持っていないではありませんか! 無賃乗車なので、こうなると車掌は強い。 「今すぐ電車も降りろ!!」というような感じで大声で命令しだしました。 それでもオヤジはモゴモゴ言って、また寝ようとします。 この態度にインド人もビックリ、車内騒然!! いままで車掌とのやり取りを見ていた周りのインド人全員がオヤジに向かって「降りろ」の大合唱。 やっと観念して寝台席から降り、出口の方で車掌とモメていました。 結局、3等のチケットを持っていて降ろされずには済んだようで、トイレの通路にそのオヤジがずっと座っていました。 「夜中に何かしてくるんじゃない?」と気になって全然寝れず、深夜にオヤジが電車を降りてからやっと熟睡。 インドの寝台車AC(エアコン)無し(AC付きに比べずっと安いので変な人も沢山)は、こんな事ばかりだから疲れます……。 ●再再度の出会い コーチンの玄関口、"エルナクラム・タウン駅"に到着してホームを歩いているとウダイプル⇒ボンベイの移動で一緒(アウランガーバードでも駅でバッタリ再会しています)だった"さやかさん"が何故かそこに。 あれれ?アウランガーバード後の行き先は違ったはずなのに? 結局、移動の都合でコーチンまで一気に来たようでホームに降りた所でバッタリ再会。
彼女はアウランガーバード途中乗り換えで実に40時間(車内2泊)も"寝台車AC無し"で移動していて、女性一人なのに、うーんスゴイ。 ちなみに彼女、この列車でトイレに入るときにインド人男性が一緒に入ってきて痴漢未遂という腹立たしい&気持ち悪い体験もしたようです。(怒) 駅からは、さやかさんと共にコーチンの島へと移動し、違う宿に泊まったものの数日間ランチやディナーを共にし、楽しい日々を過ごしたのでした。 移動方向が似ているからではあるけれど、会う人には何回も会うんです。 たとえ別々の方向に進んでも、またそのうちにどこかでバッタリ。 これまで違う国や場所で偶然or待ち合わせて出会った旅人は本当に沢山。 中にはけんぽこと5年ぶりに偶然再会した人も。 "コイタビ。便り"によく登場する"さっちゃん"とはなんと11回も再会。 ベトナム、中国、モンゴル、チベット、インドとその殆どが待ち合わせなしの道端でバッタリ。 ルートも全然違っても交わる場所がドンピシャリ! 『旅の磁石』がそこにはあります。 そして、磁石以上のご縁があるんでしょう。 今まで出会った沢山の人達と、またきっと何処かで必ず会えるはず。 これだから旅は面白い!!
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